
外国人材の受け入れを検討する企業にとって、まず悩むのが「技能実習」と「特定技能」どちらを選ぶべきか?」という点です。
この2つは似ているように見えますが、制度の目的・要件・在留期間・管理体制などが大きく異なります。
制度を正しく理解することで、自社に合った外国人材の受け入れ方法を選ぶことができます。
本記事では、技能実習生と特定技能の違いを、企業の視点からわかりやすく解説します。
技能実習制度とは
技能実習制度は、発展途上国への「技術移転」を目的とした国際貢献制度です。
技能実習生は日本の企業で実務を通して技術を習得し、母国に持ち帰って活かすことを目的としています。
そのため、制度上は 労働力を確保するための制度ではありません。
技能実習の特徴
目的:技術移転(国際貢献)
対象業種:74職種・149作業
在留期間:最長5年
試験:技能試験に合格すると次段階へ進める
職場の移動:原則不可
管理:監理団体が必須(企業を定期的にサポート)
企業としては「人手不足の補填」として利用されるケースもありますが、制度上はあくまで 実習(研修) という位置付けになります。
特定技能とは
特定技能(特定技能1号・2号)は、深刻な人手不足を補うために作られた外国人向けの就労ビザです。
技能実習とは異なり、特定技能は「働くこと」が目的であり、即戦力としての活躍を期待する制度です。
特定技能の特徴
目的:人手不足の解消(労働目的)
対象業種:12分野
例:介護・農業・飲食料品製造・外食・建設・自動車整備など
在留期間:
特定技能1号 → 最大5年
特定技能2号 → 更新可能・事実上無期限
試験:日本語試験+技能試験が必須
職場移動:可能
管理:監理団体は不要(企業が直接サポート)
制度目的が明確に「就労」であるため、企業として長期的に働いてほしい場合に非常に向いています。
技能実習生と特定技能の違い(比較表)
| 項目 | 技能実習 | 特定技能 |
| 制度目的 | 技術移転(国際貢献) | 人手不足の解消(就労) |
| 在留資格の性質 | 実習・研修 | 労働ビザ |
| 在留期間 | 最長5年 | 1号:最長5年、2号:無期限 |
| 対象業種 | 74職種 12分野 | |
| 必要な試験 | 技能試験が必要 | 日本語試験+技能試験が必要 |
| 転職 | 原則不可 | 転職可能 |
| 管理体制 | 監理団体が企業をサポート | 企業が直接支援義務 |
| 給与 | 同一労働同一賃金 | 日本人労働者と同等以上 |
| 移行制度 | 特定技能へ移行可能 | — |
この比較表を見ると、技能実習=研修生、特定技能=労働者という根本的な違いがわかります。
技能実習から特定技能へ移行できるのか?
結論:移行できます。
現在、多くの技能実習生が技能実習2号・3号 → 特定技能1号へ移行しています。
移行のメリット
企業:すでに教育した人材を継続雇用できる
実習生:給与条件が良くなる・転職も可能・日本に長く住める
特に製造業・農業・介護・外食などは、技能実習から特定技能への移行者が急増しています。
どちらの制度が企業に向いているのか?
技能実習が向いている企業
実習制度の枠組みで計画的に教育したい
監理団体のサポートを受けながら運用したい
農業や食品加工など、技能実習が多く活用される業種
外国人材が初めてで手厚いサポートが必要
特定技能が向いている企業
即戦力が必要
長期(5年以上)で働いてほしい
日本語でコミュニケーションできる人がほしい
ある程度外国人材の受け入れ経験がある
人手不足が深刻な業種(特に介護・外食・製造)
企業の状況によって適した制度は変わります。
当団体のサポート
当団体では、技能実習制度の受け入れサポートはもちろん、技能実習から特定技能への移行支援 も行っています。
・フィリピン人材に特化した選抜
・当組合直営の日本語学校での事前教育
・生活サポート・メンタルケア
・企業への制度説明・受け入れ手続き代行
・特定技能移行に必要な試験・書類サポート
技能実習と特定技能のどちらが企業に合っているか、丁寧にご説明いたします。
まとめ
技能実習と特定技能は、「見た目は似ていて目的が違う」制度です。
技能実習 → 技術移転が目的(研修生)
特定技能 → 人手不足解消が目的(労働者)
制度の特徴を理解し、自社に合った外国人材の受け入れ方式を選ぶことが重要です。
フィリピン人技能実習生・特定技能の受け入れをご検討中の企業様は、ぜひお気軽に当組合までご相談ください。


